瞼の木、瞼の木よ、わたしはあなたに会いたくて目をつむるのです
雲のすき間からはい出てくる、翼のついた、あれは、きたない
(ほんとうは純白なんですよ。)
あなたの手、から足から、こぼれる、ましろい羽根
尽くすわ、尽くすわ、きっと、血が流れるでしょう
(どうかさみしいなんて言わないで。)
わたしたちのおとうさんおかあさん、
ほんとうの痛みをみせて。
これはいわゆる、絶望という、カラーなのでしょうね
戻りゆくテーマ、死に急ぐことなく
終りゆくテーマ、死に急ぐことなく
わたしの、あなたの、世界はたぶん、針金のようなものなのです